倉橋由美子『酔郷譚』河出書房新社 (2008年7月) 最後の連作小説/幻想文学

『酔郷譚(すいきょうたん)』
倉橋由美子 :著
出版社: 河出書房新社
分類:小説(幻想小説/短編連作集)
単行本:四六判ハードカバー160ページ
発売日: 2008/7/16
商品の寸法: 19 x 12.8 x 2.2 cm
価格: ¥ 1,575
孤高の作家、倉橋由美子が遺した最後の連作小説がついに初単行本化。慧君がかたむける魔酒の向こうに夢幻と幽玄の世界が官能的に交叉する、『よもつひらさか往還』に続く珠玉の綺譚集。
《収録作》
桜花変化/広寒宮の一夜/酔郷探訪/回廊の鬼/黒い雨の夜/春水桃花源/玉中交歓


サントリーのPR誌「サントリー・クォータリー」(2009年休刊)に〈酔郷譚〉シリーズという短編連作小説を連載。
連載初期の15編をまとめて『よもつひらさか往還』のタイトルで講談社から単行本を刊行(2002年/文庫化2005年)。
2005年6月に倉橋さんが亡くなり連載が途絶えた後、〈酔郷譚〉16回~22回の7編を『酔郷譚』のタイトルで河出書房新社より単行本化。
財産も教養も豊かに持ち合わせた青年・慧が、不思議なバーテンダーの九鬼さんが提供する酒に酔い、時空を超えた異空間に通され、正体不明の美女と交歓しエクスタシーを味わう。
『よもつひらさか往還』の続編ではありますが、『酔郷譚』のみでも妖しい世界を堪能できます。
慧君の祖父で元首相の入江さんや、慧君のいとこで入江さんの孫の舞さんとか、入江さんの夫人の桂子さんとか、過去の倉橋作品でおなじみのキャラクターも登場しますが、過去の作品を知らなくても問題なく読めます。

〈酔郷譚〉16回~22回
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〈酔郷譚〉1回~15回
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