メールマガジン「和服の基礎知識」バックナンバー〈004〉

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○  ●○● 和服の基礎知識 ●○● 〜日本文化を愉しむために〜  ○
●                   第4号 2003/09/25発行   ●
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【腰紐・伊達締め】(こしひも・だてじめ)
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◆腰紐(こしひも)

(1) 和服を着る時に、着くずれをしないように腰のあたりに結ぶ紐。腰帯。
(2) 子供などの着衣に縫いつけてあり、両側から帯の代りに結ぶ紐。

一般には(1)を指します。
幅4cmほど、長さ2m余り。
モスリン(薄地の柔らかな毛織物)、綿、絹、化繊などの柔らかい素材。
色は白か薄紅色など、白っぽい色が多いです。
中表に筒状に縫い、裏返して縫い目を内側にし、
両端をそれぞれ折って三角にして、先に糸がつけてあります。

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 ↑糸  ↑腰紐

最近では「きものベルト」「ウエストベルト」などの呼び名の
ゴム製のベルトが腰紐代わりに売られています。

紐は後ろで交差させ、右か左の脇でからげるか結んで、
端は適当に挟み込みます。

女物の着物では長襦袢を締めるのに1本、
腰で着物をたくしあげて「おはしょり」を作るため長着には2本使います。
男物の着物では長襦袢と長着に各1本、計2本使います。

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◆伊達締め(だてじめ)

女物の幅の狭い帯。腰紐を結んだ上、帯の下に締めて、着くずれを防ぎます。
「伊達巻(だてまき)」とも言います。
女物帯は幅が広いため、帯の下に伊達締めを締めて
ウエストがしわにならないようにします。
男物には必要ありません。

幅10cmほど、長さ2m余りの長方形。
安物は化繊、高級品は絹製の博多織や繻子(しゅす)を用います。
端は結びやすいように柔らかく、中心は芯が入って硬くなっています。

中心を前にあてて、後ろで交差させてから前で二回からげて交差させ、
端を両脇に挟みこみます。ごろごろするので結び目を作りません。

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腰紐や伊達締めは、美容院で和服の着付けをしてもらうときも、
自分で用意することになります。足袋や襦袢より忘れがちなので注意が必要。

女物浴衣を着るときは腰紐2本、伊達締め1本。
長襦袢を着る場合は腰紐3本、伊達締め2本を用意します。

男物浴衣を着るときは腰紐1本。長襦袢を着る場合は腰紐2本を用意します。

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帯を解いただけでは女の着物を脱がせられません。
その下にいっぱい紐が結んでありますから。

  花衣 ぬぐや纏(まつ)わる 紐いろいろ
                   杉田久女

※「花衣(はなごろも)」は、花見の席で着る晴れ着のことです。

●ごあいさつ●…………………………………………………………………………

 こんにちは。マガジンのご登録ありがとうございます。

 『ウィークリーまぐまぐコミュニティ版2003/09/19号』において、
 当マガジンが〈発行部数/332部〉で
 新作メールマガジン発行部数ベスト10《第6位》に入りました。
 ご登録くださった皆様に心から感謝します。
 これからも努力して、皆様が愉しめるマガジンを作っていきます。

●参考文献●……………………………………………………………………………

『日本史モノ事典』平凡社:編〈平凡社〉 ISBN4-582-12420-8
 日本の日常生活で使われた道具や衣装や建造物を
 イラストと簡潔な文章で解説しています。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4582124208/dearbooks-22

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[2004/09/26]
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