■ 大字(だいじ)
漢数字の一・二・三などの代りに使う、壱・弐・参などの字。
重要書類において金額の書き換えを防ぐためなどに使われます。
もともと中国から伝わった表記です。
算用数字 | 漢数字 | 大字 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 一 | 壱 | 〔壹〕…【壱】の旧字 |
2 | ニ | 弐 | 〔貳〕…【弐】の旧字/〔貮〕…【貳】の俗字/〔弍〕…【弐】の古字 |
3 | 三 | 参 | 〔參〕…【参】の旧字 |
4 | 四 | 肆 | 書肆(しょし)/肆(みせ・ほしいまま) |
5 | 五 | 伍 | 隊伍(たいご)/落伍(らくご) |
6 | 六 | 陸 | 陸上(りくじょう)/陸(おか) |
7 | 七 | 漆 | 漆器(しっき)/漆(うるし) |
8 | 八 | 捌 | 捌(はつ)/捌く(さばく) |
9 | 九 | 玖 | 瓊玖(けいきゅう) |
10 | 十 | 拾 | 拾得(しゅうとく)/拾う(ひろう) |
什 | 什器(じゅうき) | ||
100 | 百 | 佰 | |
1,000 | 千 | 仟・阡 | |
10,000 | 万 | 萬 | 【万】の旧字 |
※《算用数字》……アラビア数字(正しくは「インド・アラビア数字」)。十進位取り記数法に用いる10個の数字。
0123456789。アラビア人がインド人から受け継いで中世ヨーロッパに伝えました。
※現代日本では「壱・弐・参・拾・萬」以外の大字はあまり書類に使いません。
《おまけ》
「100%」→「一〇〇パーセント」のように、算用数字を漢数字に置き換える時、「0」(ゼロ)を「〇」に直す場合もありますが、「〇」はあくまで記号であって、漢字ではありません。
「0」(ゼロ)に相当する漢数字は「零」(れい)です。
《おまけ2》
漢数字の【二十】は旧仮名遣いでは【廿】と書きました。
「二十円」を「廿圓」と書いて「にじゅうえん」、
「二十日」を「廿日」と書いて「はつか」と読ませます。
「三十」を【卅】と書くこともあります。
【卅】と似た字で【丗】は【世】の古字で「三十」を意味し、転じて「世の中」を表す漢字になりました。
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