■ 和柄・和の模様・和のデザイン〔小紋〕
〔小紋〕目次
■鮫小紋(さめこもん) ■行儀小紋(ぎょうぎこもん) ■角通し(かくとおし) ■霰小紋(あられこもん) |
鮫小紋(さめこもん)
細かい点を並べて、鮫の皮のように円弧形を重ねた模様を表した小紋。 行儀小紋、角通しと並んで格が高いとされる「小紋三役」のひとつ。 江戸時代は島津家の定め小紋(裃に用いる小紋)。 現在は着物に一色染めで用いられることが多い。 江戸時代以降、型染めの細かい点を間隔を空けて並べた模様を「霰」、点を密に並べた模様を「鮫」と称した。 縦横または斜めに規則正しく並べた鮫を「行儀鮫」、波紋状に同心円に並んだ鮫を「乱れ鮫」と呼んだ。 現在の「鮫小紋」は江戸時代の「乱れ鮫」を指す。 《構成要素》 点、連続、円弧 (No.036:2007/02/28) |
行儀小紋(ぎょうぎこもん)
同じ大きさの細かい点を、斜め45度で交差するように整然と並べた小紋。 鮫小紋、角通しと並んで格が高いとされる「小紋三役」のひとつ。 細かい点が縦横90度で交差するようにに整然と並んだ小紋は「通し」または「行儀鮫」と呼ばれます。 江戸時代以降、型染めの細かい点を間隔を空けて並べた模様を「霰」、点を密に並べた模様を「鮫」と称した。 縦横または斜めに規則正しく並べた鮫を「行儀鮫」、波紋状に同心円が重なった鮫を「乱れ鮫」と呼んだ。 現在の「行儀小紋」は江戸時代の「行儀鮫」を指す。 《構成要素》 点、連続、斜め (No.037:2007/03/07) |
角通し(かくとおし)
同じ大きさの細かい粒が縦横に整然と並んだ小紋を「通し」という。 その中で粒が正方形のものは「角通し」と呼び、鮫小紋、行儀小紋と並んで格が高いとされる「小紋三役」のひとつとされる。 《構成要素》 正方形、連続、縦横 (No.038:2007/03/14) |
霰小紋(あられこもん)
細かい点を不規則に散らした模様。 点を、空から降る霰(あられ)に見立てたもの。 特に、小さい点の中に大きい点が混じった「大小霰(だいしょうあられ)」を指すことが多い。 日本では平安時代から「石畳(市松模様)」の細かい織物を「霰」「霰地(あられじ)」と呼んでいた。 近世になり、型染めの細かい点を間隔を空けて並べた模様を「霰」、点を密に並べた模様を「鮫」と称した。規則正しく並べた霰を「行儀霰」、不規則に並べた霰を「乱れ霰」と呼んだ。 現在の「霰小紋」は「乱れ霰」を指す。 《構成要素》 点、不規則、大小 (No.039:2007/03/22) |