夏貸文庫

■ 和柄・和の模様・和のデザイン〔絣・飛白・かすり〕

和柄・和の模様・和のデザイン目次

〔絣・飛白・かすり〕目次

矢絣(やがすり)
十字絣(じゅうじがすり)
蚊絣(かがすり)
井桁絣(いげたがすり) new

矢絣(やがすり)

矢絣 「矢飛白(やがすり)」「矢羽絣(やばねがすり)」「矢筈絣(やはずがすり)」とも書く。

絣柄(かすりがら)の一種。
等間隔の段に染めた経糸(たていと)の位置をずらして、矢羽の形を織り出した連続模様。
向かい合わせの平行四辺形2枚1組を「矢羽」に見立てる。
「矢羽・矢羽根(やばね)」は矢の尾翼につけた鳥の風切り羽。

矢羽が尚武の象徴とされることから、江戸時代の大名家(武家)で御殿女中・奥女中・腰元のお仕着せに矢絣が用いられる。
明治・大正時代になると、女学生の通学用の着物の柄として流行する。

《構成要素》
連続模様、平行四辺形

(No.047:2007/10/04)

十字絣(じゅうじがすり)

十字絣 絣柄(かすりがら)の一種。
絣の基本模様。十字飛白(じゅうじがすり)。
織糸の一部をくくったり板締めしたりして防染して染めた絣糸(かすりいと)を経緯(たてよこ)に用いて十字模様を織り出した織絣。

経緯1本ずつの絣糸で細かい十字模様を織ったものはとくに「蚊絣(かがすり)」と呼ぶ。

《構成要素》
織り模様、幾何学模様

(No.084:2010/02/12)

蚊絣(かがすり)

蚊絣 絣柄(かすりがら)の一種。蚊飛白(かがすり)。
蚊が群がって飛ぶように見える、細かい十字模様のかすり。
経緯1本ずつの絣糸(かすりいと)で細かい十字模様を織ったもの。
細かい染糸で模様をそろえるため、非常に高度な技術を要する織り方。

《構成要素》
織り模様、幾何学模様

(No.085:2010/04/10)

井桁絣(いげたがすり)

井桁絣 絣柄(かすりがら)の一種。
絣の基本模様。井桁飛白(いげたがすり)。
織糸の一部をくくったり板締めしたりして防染して染めた絣糸(かすりいと)を経緯(たてよこ)に用いて「井」の字模様を織り出した織絣。

「井桁」は、井戸の上部の縁を木材「「井」の字の形に四角に組んだ構造物。

家紋では「「井」を縦横を水平垂直にした文様を「井筒(いづつ)」、井筒を斜めにした文様を「井桁」と呼ぶ。

井筒(いづつ)/家紋の描き方032@夏貸文庫
井桁(いげた)/家紋の描き方033@夏貸文庫

《構成要素》
織り模様、幾何学模様

(No.086:2010/06/10)

△このページの先頭に戻る
▲和柄・和の模様・和のデザイン目次に戻る
▲まめ辞典に戻る