■ 和柄・和の模様・和のデザイン〔雪文様〕
〔雪文様〕目次
■雪華文(せっかもん) ■雪・雪紋・雪輪(ゆき・ゆきもん・ゆきわ) ■吹雪(ふぶき) ■初雪(はつゆき) ■春の雪(はるのゆき) ■矢雪(やゆき) ■氷柱雪(つららゆき) ■山吹雪(やまふぶき) ■春風雪(はるかぜゆき) NEW |
雪華文(せっかもん)
雪の結晶を文様化した図柄。 正六角形を基本とした幾何学模様。 江戸時代末期に刊行された『北越雪譜』『雪華図説』に掲載された、顕微鏡で観察した雪の結晶が評判になり、そこから取られた図柄も多い。 《構成要素》 正六角形 『北越雪譜(ほくえつせっぷ)』 著者:鈴木牧之(すずき・ぼくし)越後の商人。 江戸後期の越後魚沼の雪国の暮しを紹介した風土記。 天保8年(1837年)に江戸で出版されると当時のベストセラーとなる。 現在、岩波文庫に収録。 ※雪の結晶のスケッチは2ページだけです。 『北越雪譜 (岩波文庫 黄 226-1)』 『雪華図説』 著者:土井利位(どい・としつら)下総国古河藩主。 天保3年(1832年)発行、顕微鏡を使った雪の結晶観察の成果86種を収録。 ◆雪華図(古河歴史博物館所蔵) (No.069:2009/01/15) |
雪(ゆき)
六角形の雪の結晶の外側を文様化したもの。雪紋(ゆきもん)。 雪は融ける儚い存在なので家紋には避けられ、風流紋として替え紋に用いられた。 紋の輪郭に使われるときは「雪輪(ゆきわ)」と呼ばれる。 《構成要素》 曲線、丸、雪、六角形 (No.114:2015/02/15) |
吹雪(ふぶき)
六角形の雪の結晶を文様化したもの。 6枚の花弁のような結晶の模様を入れたもの。 雪紋・雪輪の輪郭と15度のずれがある。 《構成要素》 曲線、丸、雪、六角形 (No.115:2015/02/25) |
初雪(はつゆき)
六角形の雪の結晶を文様化したもの。 中央のやや大きい丸に、しゃもじ状の6枚のゆるやかな丸が放射状につながる形。 外の丸が大きくて5枚の模様は「光琳梅鉢(こうりんうめばち)」 「初雪」とは、その冬に、または新年になってから、初めて降る雪のこと。 《構成要素》 曲線、丸、雪、六角形 《参照》 和柄 102:光琳梅鉢(こうりんうめばち) (No.116:2015/03/05) |
春の雪(はるのゆき)
しゃもじ状の6枚のゆるやかな丸が放射状につながる形「初雪」の中心に円い穴があいているもの。 「春の雪」とは、春になってから降る雪のこと。大きな雪片の牡丹雪(ぼたんゆき)になることが多く、淡くやわらかく消えやすい。淡雪(あわゆき)。 《構成要素》 曲線、丸、雪、六角形 《参照》 和柄 116:初雪(はつゆき) (No.117:2015/03/12) |
矢雪(やゆき)
六角形の雪の結晶を文様化したもの。 中央の小さい丸から6方向に成長した樹枝状結晶をかたどったもの。 伸びた樹枝を矢羽根に見立てた。 《構成要素》 雪、六角形、結晶、樹枝 (No.118:2015/03/19) |
氷柱雪(つららゆき)
六角形の雪の結晶を文様化したもの。 中央の点を囲む正六角形の角から3本ずつ枝がひろがって、枝の先が丸くなっている形。 氷柱(つらら)は、滴り落ちる水が凍って棒状に垂れ下がったもの。たるひ(垂氷)。「氷柱雪」の形とは関係ない。 《構成要素》 雪、六角形、結晶、樹枝 (No.119:2015/04/09) |
山吹雪(やまふぶき)
2段になった矢印が、6方向から中心に向かって集中した図形。 《構成要素》 雪、六角形、矢印、直線 (No.120:2015/04/17) |
春風雪(はるかぜゆき)
縁が波打った楕円形が6つ、中心の円から放射状に広がった図形。 《構成要素》 雪、六角形、曲線、波線 (No.121:2015/04/23) |