藤原智美『文は一行目から書かなくていい ~検索、コピペ時代の文章術』分断された言葉に短絡的に反応するネット社会

『文は一行目から書かなくていい ~検索、コピペ時代の文章術』
藤原智美
出版社: プレジデント社
単行本(四六判ソフトカバー): 189ページ
発売日: 2011/5/27
商品パッケージの寸法: 18.8 x 12.4 x 1.4 cm
図書館で借りてきた文章読本。
文章の書き方を指南するとともに、ネット社会として発達した現代において他人に伝わる文章を書くことについて思いを巡らせるエッセイ。
まったく文章を書かない人より、多少書き慣れた人の方が読んでいて思い当たることがあって面白く感じるだろう。
ネット社会の発達で文章を発表することが手軽になった分、言葉も軽くなった。
深く思考を掘り下げず、断片の言葉に短絡的に反応する。
そんな人たちに誤解なく伝わる文章とはどうすればいいか。考えてしまう。




著者は1955年生まれの男性。フリーランスのライターを経て小説家デビュー。『運転士』で芥川賞受賞。
デジタル化された言葉は分断され、誤読や勘違いを誘う。
デジタル化時代になって思考が水平的になり掘り下げず、文脈を読まないあるいは読めない人が増えてきた。
原典に当たらず抜書きした文章に短絡的に反応する。
言葉そのものが社会に定着しない現象。なんとなくわかったようなつもりで使われる言葉。
自分にしかわからない感覚を文にする。
感情の動きがまったく伴わない情報や知識やアイデアは、その人にとって価値はない。
「伝わる」文章を書くことの秘訣は、日々の心の動きをないがしろにせず、自分の内面に目を留めて言葉として残しておくこと。

文は一行目から書かなくていい - 検索、コピペ時代の文章術
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