>不思議な学生寮「ともきんす」に暮らす”科学する人たち”朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹……彼らが遺した文章を、一組の母娘が読み解いていく物語。
(出版社紹介文より)
『ドミトリーともきんす』
高野 文子 (著)
単行本コミックス(B5サイズソフトカバー): 126ページ
出版社: 中央公論新社
発売日:2014年9月24日
商品パッケージの寸法: 24.8 x 18 x 1.6 cm
定価:1200円(税込1296円)
2002年刊行『黄色い本』以来12年ぶりの高野文子さんの新刊コミックス。
B5サイズでコミックスとしては大判です。
ウェブマガジンで連載した「ドミトリーともきんす」(11話)と描き下ろしのプロローグ、雑誌『真夜中』(リトルモア)掲載の「球体世界」「Tさん(東京在住)は、この夏盆踊りが、踊りたい。」を収録。
マンガで描いた自然科学本の読書案内。
朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹。
日本の科学者が残した言葉を、若い母親と子どもの目線で読み直します。
一般向けに書かれた自然科学随筆から着想し、科学者たちが若い学生だったらと想像しながら彼らの思考に触れます。
素直に読み、静かに伝えること。
牧野富太郎は老人になってからの写真しか知りませんでしたが、この本に載っている若い頃の写真は前髪が長くて目つきが鋭くはっきりして、本当に少年マンガみたいな顔をしています。
牧野富太郎『植物記』(ちくま文庫)は新刊で買ったのに積読になっています。読む気が出てきました。
中谷宇吉郎の『雪は天からの手紙』(岩波少年文庫)を図書館で借りて読んでいます。「雪の十勝」に出てくる白銀荘は、ともきんすの想像図のおかげでイメージしやすかったです。中谷博士が湯川博士と若い頃からプライベートでも親しかったのは驚きました。いきいきとした描写で、かつ正確に伝えようとする文章が心地よい。
◇『ドミトリーともきんす』
高野文子最新作『ドミトリーともきんす』の特設サイト(ブログ)。
メディア登場情報、イベント情報など。
◇『ドミトリーともきんす』科学者の本棚 | Matogrosso
出版社イースト・プレスが運営するWeb文芸誌マトグロッソ(Matogrosso)。
「ドミトリーともきんす」2012年11月から2014年2月までウェブ連載。
現在第1話が立ち読みできます。
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